講演会・シンポジウム

講演会 「創立70周年記念 池上彰氏 講演会」 ≪レポート≫New!

平成29年6月5日(火)
大阪広告協会創立70周年記念 池上彰氏 講演会 「日本を取り巻く国際情勢」

またイギリスのロンドンでテロがありました。この前はイギリスの議会のすぐ近くだったんですが、今回はロンドンブリッジという観光客が大勢くるところですね。そのすぐそばのマーケットまで、襲撃されました。私はどちらも行ったことがあるので、非常に衝撃を受けております。ロンドン市長が、ロンドンの市民に対してテロ対策のために、警察官や軍隊が街中に大勢これから見かけることになるけれども、どうか不必要な心配はしないで欲しい、と呼びかけたら、アメリカのトランプ大統領が、安心して欲しいとはどういうことだとツイッターでロンドン市長を批判したそうです。テロ対策をやっている市長に、なんでわざわざアメリカからツイッターで批判しなければいけないんでしょうか。

アメリカのトランプ大統領のことを話します。大統領選挙期間中、彼は日米自動車摩擦についてずいぶんコメントしていました。アメリカの車は日本であまり売れないのに、日本からは大量の車がやってきている、なんとかしなくてはいけない、と言ってました。安倍総理大臣が訪米したときにも「この話はそれぞれNO2同士で話そうじゃないか、ということになって先日ペンス副大統領が訪日した際に麻生副総理と会ったわけです。さあこれから自動車輸出入に関わる具体的な話をしましょう、といって別れたのにそれが進んでいません。なぜか?アメリカ側のメンバーが決まってない、ということなんですね。

アメリカの場合、大統領が変わりますと、官僚も入れ替わります。ざっと4000人が入れ替わることになります。その中のうち幹部550人に関しては議会の承認が必要になるんです。幹部候補者は議会によばれて議員から次々と専門的な質問を受けます。それにこたえられないと就任できない。ここが日本と大きく違う点です。日本の場合は内閣改造などで新大臣が選ばれたりすると「この分野ではまったくの素人ですが、これから勉強してまいります」なんてコメントしてます。その分野に詳しくない人が大臣になりますから国会答弁なども聞いていても暗然とした気持ちになります。アメリカは能力があるかないかを議会が調べて、OKがでなくちゃならない。550人をこうやって選ぶのに今まだ30人しか決まっていません。500人以上のポストが空席のままなんです。

理由のひとつとして、オバマ大統領就任中も共和党政権になったら・・と雌伏していた人たちのなかに「トランプだったら入らない」と署名した人たちが大勢いたんです。この人たちは今さら政権にはいるわけにはいかないし、もともとトランプさんは根に持つタイプですから決まらない。共和党政権なら当然支えるべきであろう人たちが不在になり、権力欲だけの叩けばほこりがでるような人たちばかりになってしまい、結局登用にまでいたらない、もしくは辞退してしまうんですね。今後自動車貿易についてゆくゆくアメリカから圧力がかかることがあるかもしれないが、当分はないと思います。
もうひとつ。世界中にアメリカ大使がいます。主な国の大使は大統領が選びます。駐日ケネディ大使はオバマ大統領の選挙運動に大変力を尽くしたので任命されたんですね。また、政権交代があっても次の大使が決まるまでは、継続することが通例なんですが、トランプさんはオバマさんのことが大嫌いですから、大統領就任した当日にオバマさんが選んだ大使を全員クビにしちゃったんです。このため世界中で主な国のアメリカ大使は空席のままです。世界中でアメリカの空洞化が進んでいます。

けれどもトランプさんは、ロシアとの関係でFBIの捜査が自分のすぐ近くまできていることに気が気ではない状態で大使の任命は後回し状態です。彼の側近と駐米ロシア大使の電話を盗聴していたことを普通は明らかにしないのですが、トランプ政権がロシアと異常接近をしてロシアとの関係を大幅に変えようとすることに対し、FBIは事実をリークします。情報戦でマイナスになることであるにも関わらず、盗聴の事実を明らかにしたのには危機意識がもともとあります。その危機意識とは昨年の選挙中にヒラリー側のコンピュータサーバーがハッキングされ、民主党内部の情報がダダ漏れになったことです。それが民主党に大打撃をあたえました。クリントンの評判を落とそうとしたロシアが「事前にトランプ陣営と話し合いをしてトランプを大統領にするためにハッキングをしたのではないか」という疑惑をもたれているのです。一国の大統領を選ぶ手続きに他国が介入する、という民主主義国家にとっては重大なできごとになるわけです。だからこそFBIが捜査をはじめた。反対にトランプさんはFBIのトップを解任したんです。ますますあやしいということですね。解任のしかたもひどいもんです。管理職・経営者として部下をやめさせねばならないときってありますよね。そういうときは、自分で該当者をよんでご苦労だった、しかし方針とはあわないのでやめてもらう、と真正面からいうのが本来ですよね。トランプさんは違うんです。長官がロス支局職員たちと会話をしている最中にニュースでFBI長官解任が流れたんですね。本人が知らないところでクビになるという、やってはいけないことをやっています。

トランプ大統領はなんでこんなんなんでしょうか。パリ協定の離脱がありますね。オバマ大統領が一生懸命つくりあげた枠組みをひっくり返した。ところが、サミットで各国首脳からパリ協定から離脱しないでくれと言われて、トランプ大統領は「来週結論をだすから」と言ってました。その後離脱するわけですから、決まっていたのにサミットで言わなかったんです。
実はトランプ政権はふたつの勢力の綱引きによってあっちにいったりこっちにいったりしているんです。パリ協定離脱など過激な政策をうちだすのはバロン補佐官で右翼的考えの人です。ネットニュースの会社の経営者だったんですが、このニュース会社はフェイクニュースをさかんに掲載している会社です。バロンという人は大統領は約束を守ることが二期目につながる、と考えているのでかたくなに公約実行させていく。
これに対して左側からひっぱっているのは娘のイバンカと夫のクシュナーです。二人はパリ協定からの離脱はだめ、と言いますが、結果的にバロンのほうに動いてしまった。その証拠に重要な政策決定シーンに必ずクシュナーがそばにいるのに今回はいませんでしたね。彼は不快なんでしょう。クシュナーという人はもともと民主党なんです。トランプさんの娘と結婚したために今はトランプ大統領を支えていますが。まあトランプさんももともとは民主党でヒラリーと仲良かったんです。大統領選挙中にも追及されてましたが、「俺は日々進化している」とこたえていました。うまい。これは使えますね。
イバンカとクシュナーは国際協調を志向しており、トランプ大統領がどの方向にいくか、はこの2陣営の方向性いかんだと思います。たとえばシリアアサド政権が毒ガスを使ったということでアメリカが突然ミサイル発射しました。バロンは「ほっておけ。アメリカファーストで大統領になったんだから中東のことなんかどうでもいい」と言ったんです。ところがイバンカがシリアでなくなった双子のこどもの写真をみて、母親として許せない、という直訴を父親にしたことを受けてミサイルを発射しました。今回はイバンカ側の勝ちです。トランプ政権がやることはこのふたつの軸の動きをみていくことが必要です。

トランプさんは大統領になるまで、国際情勢については何も知らなかったんです。なる前は中国から安いものがいっぱいはいってきてアメリカの経済を圧迫しているんだ、中国からの輸入に高い関税をかけるんだ、って言ってましたよね。ですが習近平国家主席と会ったとたん、ころりと変わった。北朝鮮に圧力をかけてくれ、とはいいますが貿易摩擦については何も言わなくなりました。習主席の立場を聞いて「中国と北朝鮮が複雑な関係であるかどうかを私は10分間で理解した」と言ってます。いきさつ聞いて簡単じゃないことがわかった、というわけです。でもこれは「知らなかった」ということです。そして洗脳されたあげくに中国を批判しなくなったんですね。こういう大統領をわたしは「上書き大統領」とよんでいます。上書きすると前のものが消えて最新のものが残る。

日本にもいました。細川総理大臣も上書き総理大臣でした。記者会見の直前にはいってきた役人の言うことを記者会見で言うんです。役人たちもわかってきて最後に言えばいいんだ、と。深夜に記者会見がはじまって消費税3%をやめて国民福祉税7%を実施、という政策をうちあげて大騒ぎになり、政権崩壊のきっかけとなりましたね。記者会見の直前に財務省の役人がささやいたんですね。記者たちが、なぜ7%か?と聞くと「こしだめの数字」と言ったんです。「とりあえずの数字」という意味ですが、ふつうは7%にするロジックが必要ですよね。財務省の役人から言われたことをそのまま言うので上書き総理です。

ものごとを知らないでTOPになると「こうです」といわれると「あっそう」となってしまって、国にとって不幸な事態にどんどん陥るわけです。アメリカが今そういう時代を迎えています。上書きされる大統領が強い力をもってしまっている現実とどうつきあうのか?国際情勢にうとい大統領を動かすにはどう説得していけばよいのか?なんでこんな人が大統領になっちゃったんだろう?これだけは言ってはいけない、というようなことを言いますね。とにかく差別はやめようとみなで取り組んでいるときにあれだけ差別的な言葉を吐けるわけです。
ただ、TV討論で、トランプさんが出てきたのをそのまま放送すると、視聴率が稼げるんですね。アメリカの場合は日本のような放送の中立公正原則というのはありません。昔はあったんですが、それがとっぱらわれてしまいましてね。アメリカの場合はケーブルテレビですと500チャンネルもあるわけですね。色んなTVがあるんだから、一つ一つのTVが中立公正である必要はないと言うことになりました。トランプが出てくると視聴率が稼げる、じゃあトランプを取り上げようと、トランプばっかりTVに出てくるわけですね。その結果トランプの支持率がどんどん上がるということになりました。その時にアメリカの老舗のCBSというTV局のトップが正直なことを言いましたね。トランプが大統領候補になるというのはアメリカにとって困ったことだがCBSにとっては大変いいことだ、と。広告収入が非常に増えたということですね。そしてトランプの支持率がどんどん上がっていくということが起きてしまった、ということですね。

そして更に言いますと、アメリカの共和党や民主党の大統領候補選びをする段階では、それぞれの州毎に、誰を党の代表にしようかっていうことを投票していくわけですね。これが、その日いきなり行ってですね。共和党に入りたいんです、と言うと入れるんです。これはアメリカ民主党も共和党もいずれもそうです。州ごとに党員集会、あるいは予備選挙をやるんですが、いきなり行ってですね、私共和党に入りたいんですと言ってその場で名前を書けばすぐに投票ができるんですね。つまり、トランプを共和党の大統領候補にしようじゃないかっていう人達が大挙してその州の共和党の集会に行って、そこで共和党に入って、トランプに投票したんです。つまり結果的にトランプを支持する人によって共和党が乗っ取られてしまったんですね。トランプさんは、俺が共和党員を増やしてやったって自慢してるんですけど、確かに去年、共和党の党員数が激増しているんです。やっぱりトランプを大統領にしたいっていう人によって、共和党が乗っ取られてしまった、ということですね。

そしていよいよ、共和党の大統領候補になって、本選挙になります。この時にトランプさんはですね、いいところに目をつけたといいますか、これまでは民主党の支持者が多かった、労働組合がしっかりしていてこれまでは民主党を投票していた、しかしその地域の産業がすっかりさびれてしまって民主党に絶望している、そういう人達がいる州ばかり周るというやり方をしたわけですね。例えば自動車産業ですね。あるいは、石炭産業ですよね。

実はトランプ大統領、既に2期目を目指して選挙運動を始めています。まだ550人のうち、500人以上のポストが空洞になっているにもかかわらず、週末になるとあちこちを周って、集会を開いているんですね。支持固め、つまり、既に二期目の選挙運動をしているということですね。 一期目の時には有名なスローガンがありましたね。「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」でした。アメリカを再びグレイトに、偉大に、というわけですけど、実は二期目のスローガンがもう決まっています。既に商標登録してるんですね。「KEEP AMERICA GREAT」。 つまり一期目の4年間でアメリカをグレイトにしたから、そのグレイトをずっと維持するぞ という二期目のスローガンが KEEP AMERICA GREAT なんですね。おいおい、まだグレイトもなってないだろうってなもんでありますが、もうホントに二期目の選挙運動をしている。

となると世界はどうでもいいんですね。一期目に自分に入れてくれた人達との約束さえ守っていればいいんだ、と。トランプ大統領に世界中がびっくり仰天、呆れ返っているわけです。特にサミットが終わった後ですね、ドイツのメルケル首相が、これからヨーロッパというのはどこかよその国に頼ることなく自分たちの道は、自分たちで歩んでいくしかないと言ったんですね。それまでメルケル首相っていうのはアメリカとの関係を非常に大切にする人だったわけです。それがついにアメリカを見切ったということですね。これからはヨーロッパはヨーロッパだけでやっていかなければいけないんだ、と発言をした、世界はそういうアメリカ離れを果たそうとしている、という現実があるわけですね。その現実をまず私達も知っておく必要があるだろうということです。

そしてもうひとつ、本当に先が読めないのが、日本のすぐ近くの北朝鮮の金正恩というトップですね。ミサイルや核実験を繰り返しています。
よく考えてみるとあれは金正恩という人が、自分に自信が無いからゆえの虚勢を張っている、あるいは自分に実力があるんだっていうことを見せようとして必死になっているんだ、と考えた方がいいと思うわけです。例えば北朝鮮の外交部の声明とかを見ると、びっくりするでしょう?「もしアメリカが北朝鮮を先制攻撃するような気配を少しでも見せたら直ちに報復をし、アメリカを焦土と化す」っていう言い方、あれは独特の言い方で、私達にわかるように訳すと、「だから攻撃しないでね」っていう意味なんですね。もう心配で不安でしょうがないんです。アメリカに攻撃されたらひとたまりもない、ということを朝鮮戦争でわかってますからそれが大変なトラウマになっているわけですね。あれは本当に強がりを言っている、怖くて怖くて仕方がないんだという風に考えたほうがいいということですね。特に5月の初め、北朝鮮情勢が非常に緊迫化したとき、私韓国に取材に行ってたんですが、韓国の人達が実に平穏なんですね。「北朝鮮がミサイルを発射したって言ったら、東京の地下鉄が止まったそうだけど、何か演習でもしてたの?」って聞かれて、いやいや、あれ本気になって止めたんだよって言ったらたまげてましたね。北朝鮮のいつものやつだろう?というわけです。韓国の人達は「ソウルは火の海になるだろう」って、もう何度も聞かされているので平静に受け止めていた、そういうことを普段なかなか聞いたことがない日本の人達がびっくりしているだけなんです。韓国の人達の受け止め方を我々もしておいた方がいいだろう、ということです。

北朝鮮の金正恩は、自分の実力でトップに立ったわけでは無いということはよくわかっているわけですね。たまたま、金正日の息子だったからトップになったんだ、で、自分に実力があるわけでは無いっていうことは、国民も皆知っているだろうと思っているわけです。それこそ、国民が自分をひたすら崇拝しているのは、あれは演技をしているんだっていうことを金正恩自身が知っているわけですね。結局国民を信用していないわけです。たまたま自分は金正日の息子だったからトップになった、ということは自分は父親が出来なかったことをやって、自分が本当に実力があるんだっていうことを示さない限り、自分の地位は安定しないと考えるわけですね。
自分の父親ができなかったことは何か。それは核兵器の小型化であり、アメリカへ届くミサイルの開発です。それを自分がやってみて、初めて自分は実力でトップに立っているんだ、その姿を示したい、ということなんですね。

金正日の長男は金正男、次男が金正哲で三男が金正恩です。三男であることが国内に知られたらまずいことになるので上に二人いることは極秘だったんです。もしわかれば、儒教の国ですから長男びいきになるのは目に見えているので目障りでしかたなかったんですね。じゃあ消してしまおうということになったんです。じゃあ次男の正哲はどうしてるかというと北朝鮮国内で軟禁状態になっていると言われています。まったく表にでることがない。実力でTOPになっているわけではない、ということを気にするあまりのしわざです。

父親の正日だって実力でTOPにたったわけではないんです。日成の子供だから、ですよね。やはり父親にできなかったことをしようとしています。大韓航空機爆破事件や日本人拉致事件など過激でとんでもないことをやる。そして父の神話をつくらないといいけない、ということで歴史の偽造をはじめるんですね。

金日成という人は、日本に追われて旧満州に逃げて、そのあとソ連軍の朝鮮人部隊の大尉に就任している。ハバロフスクにその朝鮮人部隊がいました。金日成がそこでソ連軍の制服を着ている間に、長男、次男が生まれています。ただ、伝記では朝鮮半島で戦い続けていたことになっていますからハバロフスクで生まれたことは隠しているわけです。このことはソ連崩壊までは固く秘密にされていましたが、崩壊と同時にハバロフスクで乳母が名乗り出たことによって明るみにでました。もちろん北朝鮮の国民には今でも隠されたままです。
ですから、金日成自身も実力でなったわけではない、ソ連のおかげなんだという引け目をもっていたと思います。しかし万能で唯一無二の指導者に自分をしたてあげねばならない、その人の指導を得たいとみなが熱望するようにしたのです。

日本が朝鮮を統治していた時代、朝鮮半島北部はとくに農地にめぐまれずけわしい山岳地帯が多い。急峻な河川を利用して日本は水力発電所をつくったんです。
ですから北部は豊富な電力があり、発達した工業地帯になりました。一方南部は温暖な気候を利用して農業を主体としていたので進んだ北部、遅れた南部だったわけです。日本が放棄したあと分断されてしまいますが、北朝鮮は世界でも有数の工業国として大戦後はスタートするんです。日本・ドイツは焼け野原でしたからアメリカと北朝鮮がダントツの工業国だったんです。韓国は農業国としてスタートしないといけなかった。そんな北朝鮮だったのに今やみるかげもないことになってしまっている。

何を失敗したのか。それは唯一絶対の指導者の言うことを聞く、という国になってしまったからなんです。農業振興のために金日成が現地指導にいきます。あちこちみてまわると森がある、山の木を切って段々畑にしてとうもろこしを植えなさい、絶対指導者のいうことですからみな従いますね、ところがとうもろこしは一年草で倒れやすい、倒れると段々畑も崩れる。日本の段々畑はお茶とミカンを植えていますね。何年もかけて根をはりますから崩れない、長年の知恵があるんですが、北朝鮮は農業を知らない指導者の思いつきがとおってしまい、土砂崩れがおき、とうもろこしも壊滅しました。
そのうえその土砂がふもとまできて田んぼもだめにしてしまいました。その土砂は川底にたまり、川の氾濫を起す、海底の海藻も失い、沿岸漁業もだめになった、森がないので水害が起こります。保水能力もないので毎年北朝鮮では水害と旱魃の災害が起こっています。山の木を全部切り倒せと言われてやった、指導者が言ったことにしたがったためにこんなことになっている。
私が北朝鮮に2度目にいったときは秋の刈入れシーズンでした。昔日本では稲を乾燥させるのに鉄棒にぶらさげるかたちで天日に干して乾燥させていましたが、なんと、干すのに使う木もないので地面にならべているんです。びっくりしました。お米の国に生まれた私は地面いっぱいの稲をふむことはできないので、遠回りしょうとするんですが、北朝鮮の人たちは平気でふむんです。車もそのうえを通る。せっかくの収穫もどんどん目減りして食糧難を加速していく。なのに指導者には逆らえないんです。言うことを聞いていればよい、指示待ちになっていく。新しいことをやっても失敗でもしようもんなら命がないかもしれない、唯一絶対の指導者のおっしゃるとおり、とやってるうちに独自に何かをしようという気力がなくなっていきます。言われたことだけをやっていればよい、という状態になっていくんですね。さまざまな産業が衰退していってしまいました。新しいことをやろうという人がいないのです。その結果、北朝鮮では日本が統治していた時代につくった工場をまだだましだまし使っているところがあります。そんな状態です。ふと気がつくと南北の経済力は逆転してしまいました。

私たちも学べることいっぱいあります。カリスマ的指導者がいて多少はそのことで恩恵はあるかもしれないが、大体においてそれが原因で衰退していく、ということはいくらでもあります。むこうの国のことだけではない。あの国は変な国だから、と決め付けていてはだめですね。私たちも自分の国をだめにしないようになにを学ぶかということです。日本の会社はそういうことはないんでしょうか?カリスマ的指導者のいうことだけ聞いていればよい、という会社ありますね。会社がおかしくなって、ようやく意識改革に取り組み、長い年月をかけて再生させなければなりません。失ったものはいかほどでしょうか。

こうみてくるとやっぱり「北朝鮮はへんな国」と言ってる場合じゃないですね。どこにでもありうるんです。よその国の失敗から学べることがたくさんありますね。

講演会2017.7.4(火)13:00-17:00第28回(平成29年度)「全広連 夏期広告大学」 ≪大阪講座≫

終了しました。多数のご参加、ありがとうございました。

「デジタルシフト化時代のコミュニケーション 最前線」
2017年7月4日(火) 13:00~17:00
定員150名(先着順) 6/27締切

会場:大阪大学中之島センター 10F「佐治敬三メモリアルホール」

大阪市北区中之島4-3-53

・京阪中之島線 中之島駅 徒歩約5分 ・地下鉄四つ橋線 肥後橋駅 徒歩約10分・阪神福島駅/JR東西線 新福島駅 徒歩約9分

会場案内はこちら

多くのご参加頂きましてありがとうございます!

終了致しました。

講演会2017.7.25(火)14:00~17:00 平成29年度「広告法務セミナー」New!

場所:電通関西支社12階 大ホール
2017年7月25日(火) 14:00~17:00 (開場13:30)
参加費:お1人様3,000円(事前振り込み制)

JARO(公社)日本広告審査機構 のホームページからお申し込みください

JAROのホームページへリンクします

講演会2017.7.11(火)14:00~16:40大阪広告協会セミナー「企業ブランディングとSNS」

終了しました。多数のご参加、ありがとうございました。

場所:電通関西支社12階 大ホール
2017年7月11日(火) 14:00~16:40
定員100名 先着順(7/3月曜日 締切)

定員に達しましたので、募集を締め切っております。

講演会2017 『学生CM塾』受講生募集のご案内

開催場所:テレビ大阪 西館大会議室(中央区大手前1-2-18)
第一講6月10日(土)・第二講6月17日(土)
各回 60名 無料

募集を締め切りました!

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